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目次


クリニックの開業において、医療事務の役割は非常に重要です。
医師や看護師が患者の診療に集中できるよう、事務スタッフは受付対応、レセプト業務、患者情報の管理、会計処理など、多岐にわたる業務を担います。
ここでは、クリニック開業時に医療事務スタッフが果たすべき役割や、注意すべきポイントについて解説し、医療事務に特化した視点から開業の流れを見ていきます。

1. 事前準備と計画の立案

クリニック開業を円滑に進めるためには、医療事務スタッフを含む開業前の準備が不可欠です。特に医療事務の観点では、受付や会計、患者管理システムの導入と設定、保険請求業務の流れをしっかりと把握しておくことが求められます。


事業計画書の作成時の医療事務の関与

事業計画書の作成時には、医療事務の観点からも意見を出すことが重要です。例えば、患者一人あたりの対応時間や、想定されるレセプト作成時間、月次で必要な人員数など、具体的な業務負荷を把握し、業務が滞らないよう計画に反映させます。これにより、開業直後の混乱を防ぎ、スムーズな運営を実現できます。


資金計画とシステム導入コストの見積もり

医療事務における大きな課題は、電子カルテやレセプトコンピュータなど、システム導入にかかるコストの計算です。これらのシステムは業務を効率化する一方で、高額な初期投資が必要となるため、どのシステムを導入するかを慎重に検討する必要があります。また、導入後のメンテナンス費用も考慮し、長期的なコストを見据えた計画を立てることが求められます。



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2. システム導入と院内体制の構築

クリニックの運営には、診療記録やレセプト作成、予約管理など、医療事務が扱う業務をサポートするさまざまなシステムが必要です。
これらのシステムをスムーズに導入し、運用体制を構築することが、開業時の重要なポイントとなります。


電子カルテ・レセプトコンピュータの導入

近年、ほとんどのクリニックでは電子カルテとレセプトコンピュータを導入しています。電子カルテは診療記録を電子的に管理するだけでなく、診察中の情報共有を容易にし、患者の情報を一元管理できるメリットがあります。また、レセプトコンピュータは保険請求業務を効率化し、レセプトの作成・チェックをシステム化することで、事務負担を軽減します。

システム選定の際には、以下のポイントに注意しましょう。

  • クリニックの診療科目や規模に合ったシステムを選定すること。
  • 各システムが連携可能かを確認し、業務の流れをスムーズにすること。
  • 直感的な操作性と、スタッフの教育を考慮したトレーニング体制が整っていること。

予約・会計システムの導入

患者の予約管理と会計処理は、医療事務の重要な業務の一つです。
最近では、Web予約システムを導入し、患者自身がスマートフォンやPCから予約を取れる体制を整えるクリニックも増えています。
また、診察後の会計システムは、電子カルテやレセプトコンピュータと連動させ、診療費の計算を自動化することで、会計業務を迅速かつ正確に行えるようにしましょう。


院内ルールと業務フローの整備

医療事務スタッフが開業直後から円滑に業務を行えるよう、院内のルールや業務フローをあらかじめ整備しておくことが大切です。
受付から会計、カルテ管理、レセプト作成までの一連の流れを標準化し、どのスタッフも同じ手順で業務を遂行できるようにマニュアルを作成しましょう。これにより、業務のバラつきを防ぎ、患者対応の品質を保つことができます。


3. 医療事務スタッフの採用と教育

クリニック開業に際しては、医療事務スタッフの採用と育成が成功の鍵を握ります。経験者を採用することもありますが、経験が少ない場合でも、クリニックの方針や業務内容に沿ったトレーニングを実施することが重要です。


採用時のポイント

医療事務スタッフの採用時には、以下の点を重視します:


  • 医療事務経験の有無:特にレセプト作成や点検の経験があるスタッフは、開業初期の混乱を防ぐ上で大きな戦力となります。
  • コミュニケーション能力:患者対応が多いため、明るく丁寧な応対ができることが重要です。
  • 柔軟性と適応力:開業直後は予想外の事態が発生しやすいため、臨機応変に対応できることが求められます。



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教育と業務トレーニング

新規スタッフを採用したら、業務フローや使用するシステムのトレーニングを実施します。特に、レセプト請求業務は専門知識が必要なため、詳細な教育を行うことが不可欠です。また、患者対応に関する研修も行い、クリニックの方針や接遇のマナーを浸透させましょう。定期的にスタッフミーティングを行い、情報共有や問題点の改善を図ることも大切です。


4. 開業前の広報活動と患者対応の準備

医療事務スタッフは、開業前から地域住民や患者に向けた広報活動に参加し、クリニックの認知度を高める役割を担います。広報活動は、開業後の患者数に直結するため、しっかりと計画し、実行しましょう。


広報活動の計画と実施

広報活動としては、チラシ配布、ホームページの開設、SNSの運用などがあります。これらの活動を通じて、診療内容やクリニックの特徴、予約方法などを地域住民に伝えます。特に、初診時の予約がスムーズに行えるよう、受付対応のシミュレーションを行い、問い合わせや予約の電話対応の訓練も行っておきましょう。


開業イベントと内覧会のサポート

開業時には、地域住民向けの内覧会や健康相談会を実施し、クリニックの特徴をアピールすることが有効です。医療事務スタッフは、このイベントの際に来場者への案内や説明、問い合わせ対応を行うため、事前に役割分担を明確にしておきます。



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5. 開業後のフォローアップと業務改善

開業後は、日々の業務をこなす中で、問題点や改善点が浮かび上がります。
これらを随時見直し、業務フローや患者対応を改善することで、クリニック全体の運営を効率化します。


患者満足度の向上

医療事務スタッフは、患者の声を積極的に聞き取り、改善点を経営者や他のスタッフに共有する役割を果たします。定期的に患者アンケートを実施し、改善に向けた取り組みを行うことで、患者満足度の向上に努めます。


レセプト業務の見直しと効率化

開業直後は、レセプト業務が煩雑になりやすいため、月次の業務フローを見直し、業務を効率化することが重要です。レセプトチェックソフトを活用しつつ、目視点検についても業務のバランスを見極め、無駄を省きましょう。



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まとめ

クリニック開業において、医療事務はクリニックの運営を支える中核的な役割を担っています。
システム導入、業務フローの整備、スタッフの育成など、事前にしっかりと準備を行うことで、開業後の業務をスムーズに進めることができます。
特に、レセプト業務や患者対応はクリニックの信頼性に直結するため、医療事務スタッフが専門性を持って臨むことが重要です。


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