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クリニックを運営するうえで、患者との信頼関係の構築は不可欠です。クリニックのホームページは、患者が安心して診療を受けられるよう、基本的な診療時間やアクセス情報などを掲載するものですが、クリニック独自の健康情報を発信する場としても活用できるツールです。この「健康情報の発信」は、クリニックが患者との信頼関係を築き、地域に寄り添う医療機関として認知されるための有効な手段であると考えられます。
本記事では、ホームページで発信する健康情報の意義と、具体的な発信内容のアイデアをご紹介します。

ホームページでの健康情報発信の意義

クリニックのホームページは「信頼できる情報源」

パソコンやスマートフォンが普及した今、多くの患者がインターネットを利用して健康に関する情報を集めています。「症状」「治療法」「予防法」などのキーワードで日々多くの健康情報が検索され、中でも医療機関が発信する情報は、信頼性の高い医療情報として、ニーズがますます高まっています。

特に医療分野では、情報の正確性や信頼性が重要視されます。クリニック自らが専門的な知識をもとに発信する健康情報は、患者にとって日々の健康管理や受診などのきっかけとなる有益な情報です。クリニックのホームページを充実させ、「信頼できる情報源」となることで、自院の認知度の向上が見込めます。また患者の信頼を得られれば、口コミや紹介など、集患力アップも期待できます。

定期的な健康情報の発信は、クリニックを患者にとって身近な存在、つまり地域の「かかりつけ医」として位置づける一助になるのです。

発信すべき健康情報の具体例

一言に健康情報といっても、一体どのような情報を発信すればよいのでしょう。
次に、クリニックのホームページで発信する情報について、具体的なアイデアをご紹介します。


健康情報の具体例

1. 専門性をアピールする情報

クリニックが特定の専門分野をもつ場合、その分野に関連する情報発信は、患者に「ここなら信頼できる」と思ってもらえるきっかけ作りにつながります。たとえば、内科であれば消化器系の疾患や生活習慣病、整形外科であればスポーツ障害や関節に関する症例など、その分野についての専門的な知識や治療方針を示すことが有効です。また、クリニックで導入している治療法や医療機器について、ホームページでわかりやすく説明することで、他の医療機関との差別化が図れ、患者にとっても安心して受診先を選ぶための判断材料となります。


2. 季節ごとの健康対策

季節・気候にあわせた健康対策も、患者にとって有益な健康情報です。たとえば、冬場のインフルエンザ予防や、猛暑の熱中症対策など、季節ごとの健康リスクに対応した情報をホームページに掲載すれば、患者がその時々の健康管理を行いやすくなります。具体的には、インフルエンザ予防接種の案内や、体調を整えるための生活習慣など、患者がすぐに実践できるアドバイスをコンテンツに追加しましょう。また、花粉症シーズンや紫外線が気になる季節には、それらへの対処法を紹介するなど、より身近な話題を取り上げることは、患者との距離感を縮めることにもつながります。


3. 時事ニュースに関連した情報

医療に関する時事ニュースやトピックも、患者の信頼を得るうえで効果的です。たとえば、医薬品の供給不足や流行性の感染症が報道された際に、その内容をもとに代替薬の紹介や、クリニックでの対応についてホームページでいつでも閲覧できるようにしておけば、患者が抱く不安を和らげることができるでしょう。また、インフルエンザの流行や新型ウイルスに関する情報などが取り上げられたときは、最新かつ正確な情報提供が大切です。こうした取り組みにより、患者はクリニックを「信頼できる情報源」として認識し、長期的な信頼関係が築かれる可能性が高まります。
時事ニュースは即時性が重要となるため、ニュース発信後の早急な対応が求められます。あわせて、出典や根拠資料を示すなど、正確な情報発信に努めましょう。


4. 話題の健康法の紹介

メディアで取り上げられた健康法や生活習慣改善法について、医師の視点から解説することも、患者の関心を引く手段です。たとえば、話題のダイエット法や健康によい食材について、「効果が見込めるかどうか」「医師としてどう捉えているか」など、ホームページ上でクリニック独自の見解を示せば、患者は信頼性のある情報として受け取るでしょう。このような発信は、クリニックが常に最新の情報を把握していることを印象づける効果もあります。


5. 親しみやすいブログ的な情報発信

患者との距離を縮めるためには、親しみやすい情報の発信も重要です。医師やスタッフの日常のエピソードやクリニック周辺のおすすめスポット、また患者からよく受ける質問への回答をホームページに掲載することで、患者はクリニックに親しみを感じやすくなります。FAQ形式で患者の疑問を解消するコーナーを設けると、実際の患者のニーズに応える形となり、患者にとって実用的で共感を得やすい内容となります。気軽に読めるコンテンツは、クリニックの雰囲気や価値観を伝える手段として有効です。


患者のヘルスリテラシーに配慮した情報発信

誰にでもわかりやすい表現を

健康情報を発信する際には、患者のヘルスリテラシー(健康に関する理解度)に配慮することが重要です。医療分野の情報は専門用語が多く、一般の方には難解に感じられるケースが多々あります。クリニックのホームページに掲載する情報は、誰にでもわかりやすい平易な言葉で表現しましょう。可能であれば具体例を用いることで、患者にとって理解しやすいものとなります。また、図表やイラストなど視覚的にわかりやすい資料の活用も効果的です。たとえば、予防接種の流れを図解する、生活習慣病予防のためのエクササイズをイラスト付きで紹介するなど、患者の理解を助けるよう工夫し、より効果的な情報提供を行いましょう。

医療に関する情報は、正確性や最新性に十分配慮し、信頼性の高い内容を提供することが重要です。古い情報や真実性に欠けるデータを掲載してしまうと、クリニックの信用の低下につながりかねません。出典や根拠となる資料を精査し、定期的な更新を心がけることが、患者にとっての信頼性を確保するための大切なポイントです。

医療広告ガイドラインの順守

ホームページ制作時には必ず確認!

ホームページで健康情報を発信する際にも、医療広告ガイドラインは必ず守らなければなりません。たとえば、治療方法を説明する目的で治療前後の写真(いわゆるビフォーアフター写真)を掲載する場合、通常必要とされる治療内容(具体的な治療内容・治療の流れ・治療期間および回数等)や費用(標準的な費用(最低金額~最高金額)と内訳・別途発生する(可能性のある)費用等)、治療等に係る主なリスク、副作用等について、写真とともに掲載する必要があります。
その他にも、様々なルールが定められているため、ホームページを制作する際には必ず確認しましょう。

【参考資料】
厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)令和6年9月13日最終改正」
厚生労働省「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第4版)」


終わりに

クリニックのホームページで健康情報を発信することは、患者との信頼関係を築き、長期的な関係を維持する有効な方法です。専門分野や季節ごとの健康対策、話題の健康法の検証など、多様なテーマの中から自院のコンセプトにあったテーマを見つけ、積極的に情報発信していきましょう。


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